子猫と先住猫を会わせる手順は?多頭飼いのコツは?

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子猫と先住猫を会わせる手順は?多頭飼いのコツは?

猫はもともと単独生活を好む動物です。縄張り意識が非常に強く、自分のテリトリーに見知らぬ存在が入り込んでくることを本能的に脅威と感じます。そのため、新入り猫が来ても、先住猫のもとに連れて行っていきなり合わせたりしてはいけません。段階的にゆっくり慣らしていく必要があります。この「段階を踏む」という考え方こそが、多頭飼いを成功させるうえで最も根本となる姿勢です。

迎え入れる前に確認しておくこと

新入りの子猫を家に連れてくる前に、まず両方の猫の健康状態をしっかり確認しておく必要があります。先住猫は、新しい猫を迎えられるような体調・精神状態か、この1年ほどきちんとワクチンを打っているか、外に出る猫であればウイルスや寄生虫などがいないかをチェックします。新入り子猫も、ワクチンの接種や全身的な体調のチェック、寄生虫やウイルスなどの検査などを済ませておきましょう。ワクチン接種から2週間経たないうちは病気感染の心配が残るため、先住猫とは接触させないようにします。

また、先住猫が高齢だと、子猫の元気さに疲れ果ててしまうかもしれません。高齢の場合は子猫でなく成猫の迎え入れも検討しましょう。先住猫の年齢や性格をよく見極めてから、新入りをどんな子にするか選ぶのが賢明です。

相性についても事前にある程度考えておく必要があります。オスは未去勢だとオス特有のホルモンの働きで縄張り意識が強まり、他の猫と敵対しやすくなります。去勢ずみだと子猫っぽさを残し、他の猫と遊びたがる傾向があります。先住猫と異性の組み合わせは比較的仲良くなりやすいとも言われていますが、最終的には個体の性格次第です。先住猫が成猫、2頭目が子猫だった場合は上手くいくことが多いと言われています。オスの成猫でも子猫の面倒をみてくれる子は多いです。ただし、去勢手術をしていないと子猫を襲ってしまうこともあります。

事前の物品準備も忘れてはいけません。猫用のケージやトイレなどは、1週間前から出してニオイに慣らしておいてあげましょう。急に見慣れないものが部屋に増えると、先住猫はそれだけでストレスを感じてしまいます。

第一段階:まず隔離からスタートする

子猫を家に連れ帰ったその日から、いきなり先住猫と同じ空間に放つのは絶対に避けるべきです。新入り猫を家に連れ帰ったらそのまま隔離部屋に入れ、3〜4日間はそこで暮らしてもらいましょう。たとえ姿は見えなくとも、先住猫は気配や匂いで新入りに気づきます。その間、互いの存在を落ち着いた状況で認知させるために、使っている毛布やおもちゃをそれぞれに与えると良いでしょう。

ケージを使う場合は、後住猫は1週間ほど天井付きのサークル暮らしがおすすめです。迎えて2〜3日すると先住猫がケージに近づき、匂いを嗅ごうとするでしょう。そのときは、見守ってあげてください。

この隔離期間中に大切なのがニオイ交換です。先住猫に子猫の匂いが付いたあなたの手を嗅がせてからおやつを与えて「よしよし」をし、その新しい匂いと「良いことが起こること」の関連付けを行います。そうやって2〜3日かけて子猫の匂いを家の中に持ち込みます。次にフードボウルと寝床を入れ替えます。この「ニオイと良い体験をセットにする」という考え方は非常に重要で、後の直接対面をスムーズにするための下地となります。

第二段階:ケージ越しの対面

互いの存在に慣れてきたら、いよいよ視覚的な接触へと移ります。先住猫も普段どおりで、新入り子猫も落ち着いて食事や排泄ができるようになったら、ケージやキャリーケース越しに対面させましょう。まずは1日5分から始めて、徐々に対面時間を延ばしていきます。先住猫が逃げても無理強いはしないように。

このとき効果的なのが、食事のタイミングに合わせることです。食事は猫にとってポジティブな経験であり、それと互いの存在を結びつけやすくなり、良い印象構築に役立ちます。食事というご褒美がある場面で顔を合わせることで、相手の存在に対してポジティブな印象が少しずつ刷り込まれていきます。

第三段階:ドア越し・直接対面へ

隔離部屋または先住猫の部屋のドア越しに、直接対面をさせます。ドアを数センチ開けたままにし、この状態で1時間〜数時間ほど互いに生活してもらいます。食事や排泄、毛づくろいなどいつもと同様にできれば、開けている時間を増やしていきましょう。

そしていよいよ直接対面の段階では、先住猫を抱っこした状態で新米猫に近づき、危ないと思ったらすぐに離れられるように心がけてください。嫌な思い出を紐づけないために、抱っこして無理やり合わせることは控えます。直接対面の際は、逃げ場ができるように広い部屋で行いましょう。

最初の対面なので、多少はうなったり、シャーと鳴いたり威嚇することが予想されます。これは序列の中で個々の地位を確立するための正常な手順の一つです。本格的なけんかに発展したときに備えて、先住猫と子猫を引き離すための毛布を用意しておきましょう。

一緒に食事をした後はすぐにまた引き離し、次の食事の時まで別々にしておきます。そうやって、徐々に一緒に過ごす時間を延ばして行きます。

多頭飼いを続けるうえでのコツ

対面が済んで同居が始まっても、気をつけるべきことは続きます。

先住猫を常に優先することは、多頭飼いの鉄則です。新入り猫が来たことで、先住猫は疎外感を感じやすくなります。名前を呼ぶとき、ご飯を与えるとき、撫でてあげるとき、すべてにおいて先住猫を優先してあげましょう。

食事管理についても配慮が必要です。多頭飼いになると、他の猫のご飯を盗み食いする猫もいます。年齢差がある場合は、フード自体が違うことがあるため、必ず別々の食器で与え、互いの距離を離すか部屋を分けるようにしましょう。また、それぞれの食事量、飲水量をできるだけ意識して観察するようにしてください。

空間の確保も重要です。猫が自由に出入りできる部屋の数=猫の頭数+1という目安があります。例えば、猫を2頭飼育する際は3部屋必要です。また、トイレの数は猫の頭数プラス1が理想です。猫はほかの猫の匂いがするところでの排せつを好まない子が多いです。

上下運動のできる空間を増やすことも効果的です。キャットタワーや棚を活用して、それぞれが自分だけのくつろげる場所を確保できるようにしてあげましょう。縦の空間を広げることで、限られた部屋でも猫たちが適切な距離を保てるようになります。

焦りは禁物、猫のペースに合わせる

どれだけ丁寧に手順を踏んでも、すんなりいかないことは珍しくありません。新入りと先住が馴染むまでには時間がかかる(1年かかることも)と考え、根気よく、気長にかまえることが大切です。上手く行かなかったら次に進まず、1つ前の段階からやり直しましょう。

飼い主が「仲良くさせなければ」と焦ってしまうと、その雰囲気が猫にも伝わり、かえって緊張状態を長引かせてしまいます。猫たちが自分から距離を縮めていく様子を、静かに見守る姿勢が何より大切です。初対面の猫が平和に共存できるまでは、少なくとも1~2ヶ月以上は必要です。それ以上かかる場合もありますが、ゆっくりと時間をかけることを恐れないでください。猫にとって、無理のないペースで進むことが、長く良好な関係を築く近道になります。

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