
子猫を迎える準備を進める中で、「ケージは本当に必要なのか」と迷う方は少なくありません。結論から言うと、子猫にとってケージはあった方が断然よいと考えられています。ただし、使い方や選び方を間違えると逆効果になることもあるため、正しい知識を持っておくことが大切です。
ケージはなぜ必要なのか
猫は自由奔放で気ままなイメージがあるため、「ケージは必要ないのでは」と感じる飼い主さんも多いですが、基本的に猫にはケージが必要だといわれています。特に子猫期においては、その重要性はさらに高まります。
子猫は好奇心旺盛で、電気のコード、人間の食べ物、棚の上の物など、あらゆるものに興味を示します。少し目を離したすきにどんな危険なことをするかわかりません。ケガをしたり病気になったりするだけでなく、場合によっては命に関わることもあります。しかし、人間の住む部屋を猫にとって100%安全なスペースにすることはほぼ不可能なため、飼い主が見守れないときはケージに入っていたほうが猫にとっては安全です。
また、初めての場所に来た子猫は、自分が安心できる隠れ場所を探そうとします。テレビの裏や椅子の下などに潜り込んでしまい、出てこなくなることもあります。ケージを用意することで、そうしたトラブルを防ぐことができます。
子猫期はとにかく事故やリスクが高く、判断力が低くて体も発達していないため、些細なことでも大怪我につながりえます。誤飲なども起こりうるでしょう。寝床を作ることで安心感を与えたり、帰巣本能がはたらいていないがゆえの脱走を防いだりする意味合いでも、ケージは活用されます。
子猫は離乳が完了すると少しずつ留守番ができるようになりますが、安全のために生後7か月頃まではケージに入れて留守番させることが推奨されています。
体力や免疫機能が低下している子猫は病気にかかりやすい傾向にあります。病気治療中の子猫を安静にさせたり、食事管理が必要な子猫の食事スペースを確保したりすることにも使え、食事量の把握もしやすくなります。
おすすめのサイズと段数の目安
猫ケージのサイズは幅・奥行・高さで表記されます。一般的には幅80cm・奥行50cm・高さ115cm程度が目安で、快適に過ごさせるという意味では幅90cm・奥行50cm・高さ120cm以上あるとベストです。
高さに関しては大型のケージであれば180cmを超えるものもあります。大型ケージであれば子猫から成猫まで利用できるため、買い替える必要がありません。ある程度のスペースを確保できるのであれば、先を見据えて大型ケージがおすすめです。
段数が多いものを選べば猫の好きな上下運動ができる上に、猫自身の居場所となるスペースも確保できます。ただし、まだ体の小さな子猫の場合は上段からの落下などによる事故を防ぐため、1段ケージの方が安全です。
成猫サイズは子猫にとって広すぎるため、不安を感じる場合があります。子猫が成長するまでは、クッションや布などを入れて広さを調整するなどの工夫が必要です。また、子猫は棚板にうまく飛び乗れず落下してけがをするリスクがあるため、はじめのうちは棚板を外すか棚板のないタイプを用意してあげましょう。
多頭飼いの場合は、幅が100cm以上ある2段以上の大型ケージが必要です。
素材ごとの特徴と選び方
スチール製は最も一般的な素材で、丈夫で耐久性に優れているのが特徴です。耐荷重も重いことが多く、大型の猫にも安心です。一方でインテリア性が低く、長く使っていると錆びが出てくるデメリットもあります。
プラスチック製は軽さが最大の特徴で、女性でも簡単に組み立てが可能です。錆びる心配がなく丸洗いできるのも嬉しいポイントで、カラーバリエーションも豊富でインテリア性の高いデザインも多いです。ただし同じサイズのスチール製と比べると価格は高めになります。
木製はインテリアに馴染むデザインが魅力で、部屋の雰囲気を壊したくない方におすすめです。ほかの素材に比べ値段が高く、重いことが多いのが難点です。
安全性や使いやすさのポイント
特に子猫を飼う場合は、ケージの網目から頭が出て挟まれることがないよう、網の間隔が2cm以下のものがおすすめです。猫が勢いよくジャンプしても重みでたわまない強度も重要で、棚板の耐荷重や素材をしっかり確認しましょう。
カバー付きのトイレが入れられるケージは限られています。大きなトイレを使う場合は扉のサイズをしっかり確認してから購入しましょう。また、ケージに合わせて小さなトイレを選ぶと成猫になった時に使いにくくなるので注意が必要です。
キャスター付きで自在に動かすことができると日常の清掃時にとても便利です。ただし、猫が飛び乗ったり中で昇降した際にグラグラ動かないよう、キャスターにストッパーも付いているしっかりとしたものがベストです。
ケージに入っていると暑さ・寒さの体感に応じて移動することが難しくなるため、直射日光やクーラーの直風が当たらないような場所に設置する工夫も大切です。
ケージに慣れさせるための注意点
使い始めのうちは急に長時間の留守番をさせるようなことはせず、短い時間からケージに慣れていくようにしましょう。ケージに布を掛けることで猫が落ち着くこともありますし、不安そうであれば猫の目の届くところで声をかけながら一緒に過ごすなど、安心感を与える工夫をしてみてください。
はじめのうちはケージの中が落ち着かず鳴いてしまうかもしれませんが、そこですぐにケージから出してしまうと「鳴けば出してもらえる」という認識につながってしまいます。
ケージの中にはトイレと水を必ず設置し、リラックスできるようにお気に入りの毛布なども入れてあげると良いでしょう。
遊び盛りの時期に何日も入れっぱなしにしていると大きなストレスが生じます。出かける際にケージに入れるにしても、半日程度を限度としましょう。