子猫がなかなか懐かない!距離を縮める接し方は?

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子猫がなかなか懐かない!距離を縮める接し方は?

子猫を迎えたのになかなか近づかせてくれない、触ろうとするとシャーっと威嚇する、隠れてばかりいる。そんな状況に悩んでいる飼い主さんは少なくありません。せっかく家族に迎えたのに距離が縮まらないのはつらいものです。ただ、この「懐かない」という状態には、ちゃんと理由があります。猫の習性や生育環境をきちんと理解したうえで正しいアプローチをとれば、ほとんどのケースで関係を改善していくことができます。

子猫が懐かない背景にあるもの

猫という動物は本来、単独で生きていく生き物です。犬のように群れの中でリーダーに従う習性がなく、自分のペースで生きることを優先します。そのため、人間との関係においても「自分が認めた相手と、自分が認めたタイミングで」交流するというスタンスをとりやすいのです。

とくに重要なのが、「社会化期」と呼ばれる時期です。猫の社会化期は生後2週目ごろから約8週目ごろまでと、犬に比べてとても早い時期に始まり、期間も短いのが特徴です。この時期に人間とどれだけ触れ合えたかが、のちの人への懐きやすさを大きく左右します。生後2週齢から人間の手に触れていた子猫は人間に慣れやすく、一人の人間としか交流がない猫よりも多くの人に慣れやすいという研究結果も報告されています。

野良猫は人に慣れていないし、保護猫は虐待などのつらい経験があって懐きにくいといわれます。また、この社会化期を逃すと、その後は新しい体験が受け入れにくくなってしまうため、適切な社会化のトレーニングを受けずに成長すると警戒心が強くなり、懐かないだけでなく動物病院に行くことも大変になってしまいます。

ただ、だからといって諦める必要はまったくありません。社会化期を過ぎたからといって社会化ができないというわけではなく、猫の心は変化し続けるため、お迎え後はできるだけ早く社会化トレーニングをおこなうことが大切です。

もしかして自分のせい?飼い主がやりがちなNG行動

子猫が懐かない原因は、猫側だけにあるとは限りません。無理やり抱きしめる、抱き上げる、しつこく触る、突然大きな声を出す、大きな物音を立てる、大げさな身振りをする、追いかけまわす……こうしたことを猫は嫌います。心当たりがある場合は、まずその行動を見直すことが先決です。

視線についても要注意です。猫の世界では目を合わせて見つめ合うことは威嚇行動のひとつで、これから攻撃するぞという宣戦布告にもとれるのです。慣れないうちはアイコンタクトをとろうとするのはやめましょう。

音に対しても猫は非常に繊細です。猫は人間の8倍もの優れた聴覚をもっているといわれる大きな音が苦手で、人間が普通だと感じている音量も猫には大音量で聞こえているため、大きなストレスになっている可能性があります。また、男性的な低い声は猫にとって唸り声のように聞こえ、「威嚇されている」=「敵だ!」と勘違いすることがあります。

においも見落としがちなポイントです。猫は人間以上に鼻がきく生き物で、人間にとってはちょうどよいと感じる香りが猫を苦しめていることもあります。香水をつけない、香りの強い柔軟剤はやめるなど、においへの配慮もお忘れなく。

距離を縮めるための具体的な接し方

まず大前提として意識してほしいのが、「猫から近づいてくるまで待つ」という姿勢です。大切なのは、猫のほうから近づいてくるまで気長に待つこと。猫が自分で「コイツは大丈夫」と思わない限り、懐いてはくれません。人間の側からぐいぐい距離を詰めようとすると、逆に警戒心を強めてしまうだけです。

近づくときの姿勢も大切です。猫にとって人間は自分の何倍も大きな相手ですから、上から見下ろすような体勢で接すると怖がられることがあります。猫に話しかけたり触るときは中腰になったり座って猫と目線を合わせましょう。

あいさつのしかたにもコツがあります。人差し指を猫の顔の前に差し出す「指キス」にトライしましょう。あなたのほうから近づくときは、やや離れた場所から腕だけ伸ばすと猫が怖がりません。すると猫は指の先に鼻の頭をつけ、スンスンとにおいを嗅ぎます。これは猫の世界での「ごあいさつ」です。指キスが習慣化するまでになったら、手で撫でられるようになるのも時間の問題です。

声のかけ方についても工夫が必要です。話しかけるときのポイントは、やさしくゆっくりと話しかけること。甲高い声や低い声、大きい声を出すのではなく、おばあさんのように物静かな声で猫に話しかけてみてください。

遊びは最強の信頼構築ツール

なかなか懐いてくれない猫と仲良くなるポイントは、ズバリ遊びです。猫は遊んでくれる人を信頼する傾向があるので、どんなに忙しくても毎日おもちゃを使って一緒に遊ぶ時間を取りましょう。猫じゃらしや紐など、目の前に本能をくすぐるものを出されたら、懐いていない人にも思わず反応してしまいます。

遊び方にも押さえるべきポイントがあります。空腹時に誘う、集中力が持つ10〜15分で終わらせる、最後は達成感を味わわせるといったポイントを押さえて接するのが効果的です。特に遊びを終わらせるタイミングが重要で、遊びは必ず猫が獲物(おもちゃ)を捕まえたタイミングで切り上げるのがポイントです。獲物を捕まえられないまま遊びを終了すると達成感を感じられず、遊び=ストレスの溜まるものだと思われて今後遊んでくれなくなる可能性があります。

おやつを上手に活用する

おやつは信頼関係を築くための有効なツールになります。信頼関係を構築していくうえでは、美味しいものを与えるという行為は猫にとって信頼してもらえるきっかけになります。お迎えしたてで慣れていない子を安心させるのにも有効です。

ただし、与える時期には注意が必要です。生後3か月未満の子猫には絶対におやつをあげないようにしましょう。体の成長に関わる重要な時期のため、主食からバランスよく栄養を摂る必要があります。生後6か月を過ぎたあたりから、手のひらにのせて直接渡すスタイルが有効です。ご飯をくれる存在=安心できる存在という記憶が積み重なることで、自然と距離が縮まっていきます。

触れ合いのタイミングと場所を見極める

猫にはリラックスしているタイミングと、そうでないタイミングがあります。猫が触られても嫌に感じないのはリラックスしているとき。お腹を出してくつろいでいるときや寝ているときなど、タイミングを計りましょう。

触れる場所も選ぶ必要があります。猫の様子を確認しながら少しずつ触れ合いましょう。猫のペースに合わせて遊んだり触ったりするようにしましょう。最初は頭や頬など猫が比較的触れられることに慣れている部位から始め、嫌がる素振りを見せたらすぐに手を引くという姿勢を一貫して守ることが大切です。

懐いているサインを見逃さないために

一生懸命アプローチしていると、ある日ふと変化に気づくことがあります。ゴロゴロ音にも愛情が表れています。撫でたときやすり寄ってきたときに喉を鳴らしていれば、それは懐いているサインです。また、前足を使ってふみふみするのは母猫からお乳をもらうときのしぐさの名残で、まるで自分のお母さんに接するかのようなしぐさは、あなたに心を許している表れです。

お腹を上に向けるいわゆるヘソ天のポーズが見られたら、かなり気を許してきているサインです。猫にとって腹部は急所。目の前でヘソ天をしてくれたら、弱い部分をさらけ出しても大丈夫な存在として認められています。こうした小さな変化を敏感に察知して、喜びすぎず・過剰に反応せず、静かに受け止めてあげてください。

気長に確実に

はやく仲良くなりたいからと、無理に触れたりしつこく構ったりする行為は逆効果です。猫が興味を示すまでゆっくり待ってあげれば、飼い主の愛情も伝わります。大切なのは、猫のペースに合わせて距離を少しずつ縮めることです。焦る気持ちはよくわかりますが、それが最大の落とし穴でもあります。

猫の社会化は9週齢までに作られるとされていますが、この時期に人間に撫でられたり、抱っこされたり、体に触れられたりすることに慣らすハンドリングを十分にしておくことが重要になります。それが難しかった場合でも、正しい接し方を根気強く続けることで状況は少しずつ変わっていきます。時間はかかりますが、愛情をもって正しく接していれば、自然と猫にも敵ではないことが伝わります。子猫との信頼関係は一日にして築かれるものではありませんが、毎日の積み重ねが確実に距離を縮めていきます。

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